
目次
現在発売されている代表的な機種

LINEよりClova

Google より Google Home

Amazon より Amazon Echo
おまけ。

Apple より発売予定の HomePod
つい昨日のニュースで12月に発売予定だったものを2018年初頭に変更する。というアナウンスが流れていました。
期待していること。注目していること。
ヒトとマシーンが会話によってコミュニケーションを取り合う という面で、ある意味、ロボットの前身とも言えるAIスピーカー。
機械との会話=チャットボット以上にはならない。
人型コミュニケーションロボットの分野(Pepper. RoBoHoNなど)において、今、一番苦戦していると言われているのが、
会話
です。先日紹介したボストンダイナミクスのバク宙するロボットでは、ロボットの身体性の拡張=ハードウェアの面において注目されました。
このように、今、世界中でロボットの研究が進められているのですが、そのような中でなかなか研究開発が進まない分野があるといいます。それが、
会話
なのです。
私自身も, Pepper のアプリ開発をしているのでこの辺りは身をもって実感しています。コミュニケーションに特化したPepperなのですが、会話がとても苦手なのです。
どのような状況で、どんな人が、どのような口調で、何と話しかけてくるか が推測できない。
人工知能ともてはやされてはいるものの、Pepperのアプリ開発においては全て発話はシナリオに基づいて人間が入力しています。つまりは、考えられる会話のパターンを書かなければ会話が成立しないわけなのです。その会話分岐は何も工夫しなければ無限に用意する必要があるわけなのです。
この製品は何ができるのか。しっかりとエデュケーションして、ユーザーに知ってもらい ないと、準備していない回答を求められ、満足度が低くなる可能性があるのです。
だからこそ、開発者は、できるだけ汎用的な会話よりも、ロボット自身が理解しやすい、特定の会話に誘導することが腕の見せどころでもあるのです。
Pepperの場合
Pepper の場合は、人型の身体性を持っているという点から、
ユニフォームを着させて、仕事内容を明確にさせる。
という手法があります。服を着ていなければ真っ白な体のPepperですが、例えば、銀行員のユニフォームを着る事によって
「あ、Pepperだ、何かアプリで遊んでみよー!」
or 「あ、Pepperだ。ペッパーー!!おーい!会話しよーよ!」
or 「なんだこのロボット、、初めて見た、何ができるんだ。。。」
↓ 銀行のユニフォーム着用
・「Pepper が銀行の仕事してる!!」
・「銀行のことでわからなかったら、こいつに聞いてみると答えてくれるのかな。」
・「ペッパー!!あれ、何も答えてくれない。。 あ、、今、銀行のお仕事中なのか!」
などといった、無数に考えられるユーザーの問いかけをある程度、特定することができるようになります。
上記の例では、少しわかりずらかったかもしれませんが、実際に使ってみると、かなり大きな違いがあります。これだけで用意するシナリオが劇的に減るのです。
このように、Pepperでは、衣装を用いて視覚的に、その役割を明確化させれるのですが、、
AIスピーカーの場合は、、、、、
ただの筒でしかありません。
そこで気になったのが、 どのようにして、ユーザーの問いかけを限定的に誘導しようとしているのか。ということです。
どのようにして誘導しているか。
どのようにして、ユーザーの質問を誘導しようとしているのか。私の考えた推測
仮説1、 マーケティングの段階から何ができるのか、どういう使い方をするのかエデュケーションしている。
そこに各社のAIスピーカーの色が出ていて、非常に面白く感じました。
Pepperの場合、マーケティングの段階から使い方をここまで特定してエデュケーションすることは珍しいので、非常に参考になりました。
各社の違い
ここからはあくまでも私の主観ですが、各社このようなイメージです。
LINEのClova = 音楽
テレビCMが6本用意されている内、4本に歌手を起用して、「Clovaには音楽を流せる機能がある」という印象を与える。実際に「Clova, ~~の曲を流して!」と体験しているシーンを織り込んで、使い方に関する教育もしていることがわかる。
Google Home = アシスタント
Google Home のサイトを見てみると、Googleがすでに提供している検索サービス、カレンダー、翻訳、などの機能が音声で、まるで秘書がいるかのように使えることを印象付けようとしている。つまりGoogleが普段提供していることはGoogle Homeでも利用可能である。多くの人が利用しているGoogleだからこそ、Google Homeに何ができるか直感的にでも理解しやすいのだろう。
https://store.google.com/product/google_home?hl=ja
Amazon Echo = スキルで機能追加
スマートスピーカー市場にいち早く製品を投入し、莫大な資金力で投資を続けてきたAmazon。その最大の特徴はスキルと呼ばれるEcho専用のアプリがダウンロードできることである。 ユーザー自身がライフスタイルに合わせて自分専用のAIスピーカーを構築できるのである。スマホと同じ概念だが、ユーザー自身が選んだスキルであるからこそ、自分のEchoは何ができるのか、もちろんユーザーは知ることになるだろう。
https://www.amazon.co.jp/b?node=5262653051
先発のAmazon は先行者のメリットを生かして 数多くのスキルを先に用意する事に成功しました。それに加えAmazonの既存サービスであるショッピング、Amazon MusicなどボリュームのあるAIスピーカーになっている印象です。
そして後発のGoogle と LINE は自社の既存のサービスのインターフェースの一つとしてAIスピーカーを位置付けているような印象です。(“の”が多い。笑)
果たしてAIスピーカーの今後は。。。
便利さを追求しているAIスピーカー と パートナー的存在のコミュニケーションロボット。
普及のためには機能性という要素が大きく関わってくると思うのですが、果たして、AIスピーカーはどれほど我々の生活を便利にしてくれるのか。。
もう少し経過を見ていきたいと思います。
