
こんにちは。うさたんです。
皆さん、昔絵本で「これ怖い…」と親御さんにしがみつきながら見た記憶ありませんか?
もはや、トラウマになってしまってる絵本なんていうのもあるのではないでしょうか?
私は昔、『ちびくろサンボ』がとても苦手でした。

結末が理解できず、「えぇ…?」という不可解さが
怖くて何度か見ては閉じて見ては閉じてしておりました。
今となっても結末が理解できません。誰か教えて。
そんな怖がりな私が今回紹介させて頂く絵本は、
子どものころに感じた「なんだか怖い…」「これ見たくない…」と
いうものではなく、大人になっても目を背けてしまいたい、
社会問題を取り合げた「うちのご近所にようこそ」です。
どんな絵本なのか
この絵本を作成されているのは
アメリカの教育支援慈善団体ユース・アンバサーダーズ。
恵まれない子どもたちがその秘めた能力を十分に発揮できるよう、
支援している組織です。
この団体が、実際に子どもたちがどのような幼少期を過ごしているか、
あえて残酷な現実を突きつけるアイデアとして思いついたもの。
それがこの子ども向けの絵本『うちのご近所にようこそ』です。
絵本の内容
絵本の内容は本当になかなか普段生活していると想像しにくいものばかりです。
こちらの絵本はより多くの人の目に着くように、PDFデータ・youtubeにて公開されております。
と、いうことで内容をさっそく追っていきましょう。
第一話
わたしは、ママが考える”いい人”というものがまったくわかりません。
ママは7年間で、違う男性4人との間に5人の子どもをつくりました。
ママは”いい人”だと思った男と結婚しました。
でも、彼はコカイン中毒で、いつもクリスマスや誕生日プレゼントのためのお金を盗んでいました。
ある日、この”いい人”は、コカインを買うお金がないという理由で、わたしの妹を殴りました。
わたしは家の外で、妹が助けを求めて泣き叫ぶ声を聞いていました。
この”いい人”は、わたしの大好きな人たちをみんな無理やり家から追い出しました。
そして今、わたしは家を出られず、この”いい人”とふたりきりの毎日を過ごしています。
(翻訳:うさたん)
第二話
誰でもごはんを食べる必要があるけど、必ずしもそんな余裕があるわけじゃありません。私のママのように。
ママはスーパーにいくけど、一晩分のご飯しか買うことが出来ないのです。
うちに帰ってくるとママは私たち3人の為にご飯を作って食べさせてくれるけど、その料理はママを除いた3人分しかないことを私は知っています。
だから毎日、わたしはほんの少ししか食べずに、大きなコップでお水を飲むだけにしています。
そうすれば、お腹がいっぱいになった気になるから、ママの為にご飯を残してあげることができるんです。
ママはいつも、勉強したり大きくなったりするのに元気が必要だから、ちゃんと食べなさいと私たちに言います。
でも、わたしはママに給食を学校で食べているから、元気だよと伝えます。
そうすれば、ママがごはんを食べられるのです。だって、誰でもごはんを食べる必要があるから。
(翻訳:うさたん)
第三話
わたしには3人のおにいちゃんがいます。
わたしはおにいちゃんたちが大好きだけど、おにいちゃんたちは必ずしも正しいことするわけではありません。
一番上のおにいちゃんは、銀行強盗をしようとして捕まって、牢屋に入ってます。
二番目のおにいちゃんは、白昼に男を11発も撃って、牢屋に入っています。
その男はおにいちゃんにお金をかりていたけど、返さなかったからです。
三番目のおにいちゃんは、トイレで暴行されそうになったので、相手の首を絞めて殺しました。
それでも、わたしはおにいちゃんたちが大好きです。
必ずしも正しいことをするわけではないけれど。
(翻訳:うさたん)
この絵本の対象
子供たちに見せるにはあまりに残酷すぎる…
と、思いますが
こちらの絵本自体が「苦境の中にいる子供達の救いのきっかけになれれば」という願いを込めて作られたものであるそうなので
実際このような環境下にいない人たちの心境を考えて作られた訳では無いようです。

絵本の読み聞かせ

「うちのご近所にようこそ」は少し内容過激なので読み聞かせを迷われる親御様もいらっしゃるかと思いますが、
本来絵本の読み聞かせには発達の中で良い影響が沢山あるとされています。
影響

様々な影響があるとされていますが、上記4点は
特に取り上げられることが多いです。
大切なコミュニケーション時間の一環に
ぜひ読み聞かせの時間をもってあげてほしいな…と思います。
読み聞かせのポイント
読み聞かせを行う際のポイントを文部科学省も提示しております。
◇絵本や物語を選ぶときには・・・
・題名だけでなく、実際に本を手にし、絵やストーリーなどを見たり読んだりして、幼児に読んであげたい一冊を選ぶことが大切です。
・昔話や創作童話、科学絵本等の様々な題材の絵本を取り上げながら、幼児の多様な興味や関心に応じるように心がけることが大切です。
・幼児が、同じ絵本を繰り返し「読んで」と言ってくることがあります。それは、幼児がその絵本に特別の親しみを感じている姿です。こうして幼児自身が大好きな一冊を見つけることは、「本が好きな子」となる第一歩であり、大切に受け止めたい姿です。
◇読み聞かせをする時には・・・
・幼児とともに、絵本や物語の世界に浸りながら想像の世界を楽しむためには、膝を交えたり、絵を見ながら幼児と会話を交わしたりして、ゆったりとした雰囲気の中で読み進めることが大切です。
・幼児の絵本や物語の楽しみは、様々です。絵本の絵に見入ったり、リズミカルな言葉を口ずさんだり、読んでくれる人の声や表情の変化を楽しんだり、物語の展開に心躍らせたりして、幼児なりの楽しみ方をしています。幼児の表情や言葉からそれぞれの楽しみを感じ取り、その楽しみを共有しながら、幼児のペースで読み進めることが大切です。
私自身が保育士をしているときにも子どもとのコミュニケーションツールとして絵本を使っていました。
繰り返し言葉や、リズミカルな言葉など耳心地のよいセリフは1歳児でもしっかり覚えて披露してくれてました。
私が一番大切にしていることは、読み手も物語を楽しむように読むことです。
子どもと一緒にその世界観にのめり込んで、お話するよう心がけています。
まとめ
日本にも色んな絵本がありますがあまり現実的な問題を指摘するものはまだ目立ってありません。
勿論、今回ご紹介した絵本に対して、賛否両論が起きることは当たり前ですが
子供たちが思う未来の形が少しでも変わるきっかけにはなるのではないかと思います。
もし、お子様に読む機会があればぜひ、「どういう風に思うか、感じるか」など
話し合ってみてくださいね!

あでゅー!!!!